日本では古来から山、海、森や木などの自然界、森羅万象に
宿るたくさんの神々を「八百万の神」と表現し、崇拝してきました。
紀元前5世紀頃インドで誕生した仏教がおよそ千年の時を経て
日本に伝来した時には、神仏習合の思想をもって
仏教の仏様を神様の一人として迎え入れました。
その後江戸時代後半に神仏分離思想が強まり、
明治維新後に政府が神仏判然令を発して神仏分離となった歴史があります。
神棚には神社に祀られる神様を祀り、
仏壇には家の宗派の本尊やご先祖様を祀りますが、
聖なる存在を身近に祀りたいという想いから
一般家庭に神棚が広まったのは江戸時代中期頃とされています。
神棚は清浄な場所への配置が望ましく、
目の高さより高い位置で、神棚の正面が南または東を向く
ように置くのが良いとされています。
また、大半が平屋建ての時代から建物が高層化したために、
上層階がある場合、人が神より上に立つのは失礼であるとの考えから、
雲という文字が書かれた木の板や紙を神棚の上に貼って神棚の上に存在するのは雲(天界)
という環境を便宜的に創る風習も生まれました。
オフィスや飲食店等の空間でも
神棚を見かけることは珍しくありませんし、
我々が空間を設計する際に、神棚の設置を依頼頂いた事例も
少なからずあります。
信心深いオーナー経営者様にとって神棚はとても大切な存在であり、
心の拠り所として、空間要素の中で実は優先順位が高い。
しかしながら公共的空間のために、空間との調和や社員への配慮から
できるだけ目立たないようにしたいという相反する感情を抱えていらっしゃる。
そのようなご要望に応えるべく、
弊社では空間デザインに溶け込むオリジナルデザインの神棚をご提案しています。