7月15日に大阪市北区堂島浜に開業した
パレスホテルの新ブランド Zentis(ゼンティス)Osaka
名称の「Zentis」とは、究極を象徴する「Z」にラテン語で本質を表す「entis」、
また日本語の「zento=前途」、「en=縁」、英語の「is」をミックスした造語。
ライフスタイルの本質を極める人達が、暮らすように滞在を楽しみながら、
前途を切り拓き、縁と巡り会える場所になるという想いが込められています。
JR大阪駅前から四ツ橋筋を下って徒歩15分ほどの
梅田の繁華街から離れた場所に立地するZentis Osaka。
新築16階建てビルの1階にロビーラウンジ、2階にレストラン&バーラウンジ、
3〜13階にスイート2室を含む全212室の客室を用意しています。
ブランドコンセプトは「Encounter of a New Kind・感性が深呼吸する場所」
今まで出会うことのなかった人々、ビジョン、価値観、アイデアと遭遇する時間、
「新しい何か」との知的邂逅がゲストに新たな息吹を与える場所を目指しています。
1階はエントランス正面にコンパクトなレセプションカウンターが配置され、
中央の階段を挟んで奥側に、ロビーラウンジという構成です。
エレベーター開口部の壁面全体をディスプレイにして
明るくライティングすることによって、
静的な空間にアクティヴな印象を加味しています。
このシェルビングディスプレイは、
調光ライティングやディスプレイアイテムの入れ替えによって
シーズンに応じたフレキシブルな演出が可能な設えです。
客室階に向かうゲストの目線に必ず触れるポイントなだけに、
とても効果的なデザインである上、リピーターを飽きさせない工夫も可能。
このディスプレイを見た瞬間に、
ブランドコンセプトに通じる、知的好奇心をくすぐるための
意図がしっかりと伝わってきました。
また、ハイグレードランクのパレスホテル系列となると
ロビー階のフロアデザインに拘りそうなものです。
ところが床材は無機質なモルタルを採用しており、
そのあっけない印象とは裏腹に、新たな価値の創出への熱意を感じました。
階段奥側のラウンジはレセプション同様にナチュラルモダンな空間。
2面あるフルハイトウィンドウ越しの自然光が心地よく、
実面積よりも広く感じられる開放的なロビーラウンジです。
L型ソファやビッグテーブル、窓側の対面席やソロワークに使えそうな
ソファ席など、ゲストの多様なニーズに応える家具をセレクトしています。
ラウンジには屋外にテラス席が用意されており、
ブラインドの役割も兼ねた美しい植栽によって
プライバシーにも配慮されています。
また、室内側と屋外側の両面から楽しめるように計画された、
ガラスサッシを貫通するファイヤープレイスがスタイリッシュです。
宿泊客以外のゲスト導線を考慮して、
1階ロビー中央の階段から直接アクセスできる
ラウンジ・バー・レストラン「UPSTAIRZ(アップステアーズ)」
朝食からディナーまで利用できるオールデイダイニングに
バーラウンジ、プライベートルームやテラス席も用意されていて、
2階全体を使用して様々なシーンに対応可能な空間に仕上げています。
年初に発表された公式プレスリリースでは、
2階ラウンジは「青とマスタードカラーをアクセントにすることで、
日中はもちろんのこと、夜の利用も想定した艷やかな空間」とありましたが、
想像よりも色の主張が感じられない、ナチュラルな印象です。
ブリックタイルや天然木の素材感を生かした
適度なクラス感を纏うゆったりした空間です。
最新ホテルデザインを実体験と題して、
開業間もないパレスホテルの新ブランド Zentis Osakaの
ロビー階と2階までをご紹介しました。
次回は客室をご案内します。